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寒い日々が続く中、春先を予感させる暖かい日が先日訪れた。
しかし、今日は生憎の雨。久し振りに降った今日の雨は私に様々な事を思い出させ、そして考えさせてくれた。
雨・・・ ふと今日は筆を執りたい気分になった。

こうしている間にも我々生物、この世に生を受けた者の生命を「時」は嘲り笑うかの様に刻々と進ませ老いを呼ぶ。

若しも、この世から今すぐ君という存在が消えたとしよう。
一体何人の人が悲しみ、そして涙を流してくれるだろうか?
君を愛する人ではなく、君が愛する人はどれだけの悲しみで瞳を曇らせてくれるだろう?

昨日、中学時代のクラスメイトが永い眠りに就き、二度と目を開かない存在となってしまった。

雨・・・ この水から我々生物全ての生命は時を刻む事を始めた。
今日の雨は彼女が全ての思い出を流し去ろうとしたモノなのか、若しくは我々(クラスメイト)の心の涙なのかは定かではなかった。
然し、今日は少なくとも何気なく生活している我々地球上では命が生まれ、そして消えて行く作業を繰り返し行われている事を身近に感じた日であった。

何処か彼方から地球を叩き付ける雨の鼓動が聞こえてくる・・・。
1999/3/15