大学卒業旅行(イタリア・フランス)1日目

とうとう、卒業旅行8人で“イタリア&パリ12日間”の旅が始まった。
羽田集合6:45のため俺は20日から武内の家に泊まっていた。朝のモーニングコール(携帯電話)は3時。部屋のトイレの調子が悪い…。3時前に起きたものの直そうと懸命になっていると2人とも完全に目が冴えてしまった。そんなこんなで5:30に家(東十条)を出てぎりぎり羽田に到着。後の6人は皆来ていた…スマン遅れて…。

朝の7:45と言えど、大勢の旅行者達が空港に来ている。カウンターで関空までのチケットをもらい、JALに搭乗する。ゆっくりする暇ははっきり言ってなかった。

約1時間のフライトで関西空港へ到着。早い早い。

早いのは良いが次にKLM(オランダ航空)に乗り継ぐまでに時間が少なかった。

関空で初めて添乗員である”おばちゃん”に我々8人は出会う。そして、今回のツアーに参加するメンバーとも出会う事になるのであった。

出国手続きに時間がかかると言われ流れる様に課題をこなすが、ふと見渡すと武内の姿がない！慌てて皆で探す事に。アナウンスで「迷子のお知らせ…」この年にして迷子とは呼ばれたくないものだと心の内で思う。でも仕方がない、他のメンバーは出国手続きを始めてしまっている。日本の時点でgame　overにはなりたくない。

どうにか見つけることが出来たが当然探していた俺だって出国手続きは終わっていない。正直もう間に合わないかと思ったが、出国人数が多かったのが逆に助かりどうにか、パスポート写真とかけ離れた今の顔も問題なく通る事が出来た。

しかしホッとするのも束の間、KLMのゲートまでかなり長く、最終アナウンスが流れる。

ヒゴッチは食っていたうどんを、ジュースを飲むかの如く口の中に流し込む。それを手伝って健吾も。

そうして走る様にゲートへ進むが流石は国際便！デカイ！！スッチーも当たり前だけどオランダ人。これからが本当の旅行、長旅のフライト12時間の始まりだ。

機内食は上手いとは言えないが飽きない程度の時間で持ってきてくれる。一本映画を見て3時間ほど寝てゲームボーイを始める。こんな鉄の塊が何時間も空の上を飛んでいるのだから不思議だ。

飛行機の窓にも光が見えなくなってきた。ちょうど太陽の裏側に来ているのだろう。時差もあって眠くはなかったが、時差に順応するよう機内は暗くなりお眠りモード一色だ。

8時間の時差。日本からすれば時間的には戻る形だ。

計算では日本時間で11時に出発だったので、12時間のフライトで夜の11時になるが、オランダ時間では時差8時間より、夜の11時から8時間戻った時間つまり昼の3時になる。(12時間‐8時間＝4時間)

アムステルダムで俺のアナログ腕時計を15時に直す。流石に周りが明るいと眠くはなかったが(日本時間23時)。おかしな感じだ。これが時差、時差にかかっている自分にちょっと酔ってみる。

16:40アムステルダム出発。それまでゲート前で時間を潰す。まぁ当たり前だが周りには外人しかいない。いや、どっちかと言うと、俺達が外人なのかもしれない。

ジュースを買いたかったが、ここはオランダ。イタリア紙幣のリラしか今持っていない。

そうだ！カード…。始めてカードの素晴らしさを感じる。時既に理はカードで何やらドーナツを買っていた。俺は片言英語でペプシを買ってみる。結構ジェスチャー気味な感じで通じるもんだ。

アムステルダムからミラノまでは同じKLMのはずだが急にアリタリア航空に変更になったらしい。飛行機自体は先ほどのものよりかなり小さい。ミラノまで約1時間やっと着く！この先問題が起こることなんて俺達は知る由もなかった。

その問題とは、ミラノのリナーテ空港に到着してからだった。5,10分たっても一向にスーツケースが流れてこない。イヤーな予感が的中。結局1時間空港で待つがどうやらアムステルダムにトランクだけが残っているもよう。この時点で時計は18時(日本時間26時つまり夜中の2時)流石に皆ぐったりして、来るはずのトランクが来ない事に苛立ちを隠せない。かわいそうにおばちゃんは皆の怒りをぶつけられる。結果、空港で2時間程ツアー40名は待ちぼうけを食らう状態になったのだ。

皆の怒りはフライトのストレスと共にMAXに達していた。どうにか(アムステルダム〜ミラノ)最終便で届く事になったらしく先に我々はホテルへ向かう。

時差ぼけやらストレスでバスの中は爆睡。空港から約1時間でリパモンテ・ホテルに着く。

時既に20時(日本時間4時)、結局今日は丸1日24時間以上フルに活動していた事になる。ホテルのbarで始めてミネラルウォーターを買う。ガス入り、ガスなしをそれぞれ1本(250リラ)づつ買って部屋へ。

思っていたよりかなり立派な部屋だ。部屋は俺とはしもっちゃん。彼は早速寝に入ってしまったが、俺は“巻き”舌炸裂のイタリアTVを眺めイタリアに来た実感を味わいながら、何時間ぶりにかタバコを一服した。

明日ミラノ観光のため、早めに休もう。それにしてもスーツケースが気がかりだ。これではーシャワーを浴びるにせよ着替えがない！

結局ベッドに着いたのは23時くらい(日本時間で7時だから、武内の家で起きてから28時間起きていた事になる)

Pipamonti Hotel&Residence Fitness Centre